昨今いろんな動画サイト存在しています。
Huluなどを筆頭とした有料VODは著作権者に許可をとって動画を配信していますが、中には無許可で動画を配信しているサイトも。
無許可で配信されている動画を見ることを”違法視聴”と言いますが、さて実際捕まるリスクはあるのか。
法律面に触れつつ解説していきます。
違法視聴の定義は著作権者から許可をとっていない動画を見ること
まずなぜ違法視聴がダメと言われがちなのか、一度原点に振り返って確認しましょう。
違法視聴は配信された動画が無許可でアップロードされたものだからダメとされています。
無許可配信された動画は著作権を無視しているため、法律違反。そのためその動画を見た人も法律違反になるのではという理屈ですね。
著作権者(平たく言うと作った人)が持つ権利。著作権者に許可を得ずに著作物(作ったもの)を勝手に扱うと著作権に違反することになる。
許可の得ない動画配信はアウト
違法視聴が法律違反か触れる前にはっきりさせておきますが、著作物である動画を許可を得ずに利用するのはアウト。捕まります。
著作権侵害は公益社団法人著作権情報センターによりますと、いかのように罰せられるとのこと。
著作隣接権の侵害は、10年以下の懲役又は1000万円以下の罰金、著作者人格権、実演家人格権の侵害などは、5年以下の懲役又は500万円以下の罰金などが定めれれています。
これ原文ママなので、誤字もそのまま引用してます。そのうち直してくれるでしょう、多分。
わりかし重い罰が下りますので、絶対に無断での著作物利用はやめましょう。動画アップロードは捕まります。
違法動画の視聴は罪に問われるのか
本題に入ります。
違法に動画をアップロードすることは著作権に違反するため逮捕されることがわかりましたが、その動画を見ることも罪となるのか。
結論から言ってしまうと、違法視聴に関しては現状罰する法律はありません。
文化庁が正式に違法視聴は罰せられないとしている
平成24年7月24日に文化庁によってアップロードされたPDFファイルには以下のように書かれています。
Q,違法に配信されている音楽や映像を視聴するだけで、違法となるのでしょうか。
A,違法に配信されている音楽や映像を見たり聞いたりするだけでは、録音又は録画が伴いませんので、違法ではなく、刑罰の対象とはなりません。
このようにはっきりと違法にならない、刑罰対象外であるとしています。
違法視聴は褒められた行為では間違いなくありませんし、ウイルス感染などのリスクも多いです。
それでも現在の法律では違法視聴者を逮捕することはできませんので、罪ではないと言えるでしょう。
頑張って作品を作った著作権者に利益を還元しない行為ですから、違法視聴は推奨しません。が、使ってウイルス感染しちゃう人を見殺しにするのも嫌ですので、危険な無料動画サイトを使う場合は下記ページのウイルス感染予防に目を通しておくのをおすすめします。
無料動画サイトでのウイルス感染を予防する方法を知りたい方はこちら
違法アップロードされた著作物の録画・録音は法律違反
気をつけてほしいのが、違法視聴は法律違反ではありませんが、録画・録音は法律違反であるということです。
違法となるのは、私的使用の目的であっても、著作権又は著作隣接権を侵害する自動公衆送信を受信して行うデジタル方式の録音又は録画を、自らその事実を知りながら行って著作権又は著作隣接権を侵害する行為です。
見るだけは良いですが、録画録音したら捕まりますので気をつけましょう。
映画館で映画を見る人なら知ってると思いますが、映画泥棒が言ってるのはこれのことですね。
映画館内で動画を撮影する行為は例え自分以外の誰にも見せなかったとしても、録画行為ですので違法行為となります。
修正:映画撮影は録画行為による違法行為ではなく、また別の映画盗撮防止法で違法とされている行為でありました。
有料VODは著作権者に許可をとって配信されているため、上記記載の法律には違反しません。
※masao様情報提供ありがとうございました!
違法視聴した際のキャッシュは法律違反にはならない
詳しい人だとキャッシュという仕組みが気になると思います。
キャッシュがよくわからないという人向けに簡単に説明すると、サイトを利用したときに一部情報が端末に保存されるのですが、それをキャッシュと呼びます。
つまり違法視聴したらキャッシュとして一部データが端末に保存されちゃうけど、それも違法DL扱いになって捕まるのか? って話です。
見出しにも書きましたがキャッシュは違法DL扱いになりませんので、法律違反ではないです。
Q,「You Tube」などの動画投稿サイトの閲覧についても、その際にキャッシュが作成されるため、違法になるのですか。
違法ではなく、刑罰の対象とはなりません。
動画投稿サイトにおいては、データをダウンロードしながら再生するという仕組みのものがあり、この場合、動画の閲覧に際して、複製(録音又は録画)が伴うことになります。しかしながら、このような複製(キャッシュ)に関しては、第47条の8(電子計算機における著作物利用に伴う複製)の規定が適用されることにより著作権侵害には該当せず、「著作権又は著作隣接権を侵害した」という要件を満たしません。
このようにキャッシュによる複製行為は著作権侵害とならないわけです。
違法視聴の危険性・逮捕リスクについてまとめ
- 違法に動画を配信する行為は著作権侵害でアウト
- 違法視聴はセーフ
- インターネット上に配信された動画を録画・録音するのはアウト
重要なことなのでもう一度書きますが違法視聴だけはセーフです。
ただ法律的にセーフであっても倫理的には良くないとされていますので、大手を振って利用するのは辞めたほうが良いでしょう。
それに現在問題視されている行為ではありますので、いつか法整備され逮捕される危険性が出てくることも考えられますし。
また違法配信を行っているサイトは広告によるウイルス感染のリスクや、非常に再生が重いという残念な部分もありますので、せっかくの娯楽を満喫するなら有料VODを使ったほうが良いかと思いますよ。
無料期間中に解約すれば有料VODは料金が発生しなかったりしますし、真の情報強者なら使わない手はないかと。